WordPressのプラグイン更新でサイトが落ちた!トラブル解決の手順まとめ[体験をもとに]

ある2月の朝、何気なくWordPressのプラグインを更新したところ、突然以下のエラーメッセージが表示されました。
「このWebサイトに重大なエラーが発生しました。サイトの管理者のメール受信箱で手順を確認してください。問題が解決しない場合は、サポートフォーラムをお試しください。WordPressのトラブルシューティングについてはこちらをご覧ください。」
このエラーが発生した結果、wp-admin/
からダッシュボードにログインできなくなり、サイトの管理画面にアクセスできなくなりました。

メンテナンスモードとの違い
このようなトラブルに直面した際、まず最初に考えたのは、プラグイン更新時に別の場所を誤ってクリック(タップ)してしまい、WordPressのメンテナンスモードに入った可能性でした。
しかし、メンテナンスモードの場合、以下のメッセージが表示されるはずです。
「現在メンテナンス中のため、しばらくの間ご利用いただけません。」
今回のケースでは、このメッセージではなく「重大なエラー」が表示されていたため、別の問題であることが分かります。
エラーメールが届かない
WordPressでは、エラーが発生すると管理者メールアドレスに通知が送信されることがあります。そのため、少しの間メールの受信を待ってみましたが、一向に届きませんでした。
そのため、公式のトラブルシューティングガイドを参考に対処を試みることにしました。
🔗 参考サイト: WordPress 公式トラブルシューティングガイド
プラグインの特定ができず、一括で対処
このエラーは、プラグインの更新時に発生したため、プラグインが原因である可能性が高いと考えられます。
しかし、どのプラグインを更新したのかを正確に覚えていなかったため、今回はすべてのプラグインを対象に対処を行うことにしました。
FTPで接続
まずは FTPでサーバーに接続 します。
FTPの接続方法が分からない場合は、以下のページを参考にしてください。

WordPressのバックアップを取得
FTP接続後、何よりもまずWordPressのバックアップを取得 します。
理想的には WordPress全体のバックアップ を取るのがベストですが、時間がかかるため、今回は wp-content/plugins
フォルダのみダウンロードし、バックアップを確保しました。
メンテナンスモードの確認
念のため、FTP接続後にルートディレクトリ(サーバーの最上位フォルダ)に、「.maintenance」 というメンテナンスモード用のファイルが存在するかを確認しました。
このファイルがある場合、WordPressはメンテナンスモードの状態になっているため、削除すれば復旧することがあります。
しかし、今回はこのファイルが見当たらなかったため、メンテナンスモードが原因ではないことが確定しました。
.htaccess
のバックアップと削除
過去に .htaccess
ファイルが原因でトラブルに遭った経験があるため、「もしかして…」と思い、念のため .htaccess
ファイルもバックアップを取った後、削除 しました。
(この判断が、後に少し焦る原因となります…)
.htaccess
とは?
.htaccess
は、Apache(アパッチ)というWebサーバーソフトで使われる設定ファイル です。
WordPressでは、以下のような用途に使用されます。
- パーマリンク(URL構造)の管理
- リダイレクト(転送)設定
- 特定のファイルやディレクトリへのアクセス制限
- キャッシュ制御
.htaccess
は ドット(.)から始まるファイル で、通常は 隠しファイル として扱われています。
そのため、FTPソフトの設定によっては表示されない場合があります。
もし見つからない場合は、「隠しファイルを表示する」設定をオン にしてください。
FAQトラブルシューティングに従った対応
次に、WordPress 公式トラブルシューティング に記載されている 「プラグインの無効化」 を試しました。
【対処方法】wp-content/plugins
フォルダの名前を変更
- FTPで
wp-content
フォルダ内にあるplugins
フォルダの名前を 一時的に変更 します(例:plugins_disabled
)。 - その状態で
/wp-admin/plugins.php
にアクセスすると、プラグインがすべて無効化され、WordPressにログインできるようになります。 - ログイン後、フォルダ名を元の
plugins/
に戻します。
その後、プラグインを1つずつ有効化しながら更新を行った ところ、あるプラグインを有効化した際に、再び 「このWebサイトに重大なエラーが発生しました」 のエラーメッセージが表示されました。
このプラグインが 「BackWPup」 であることが特定できました。
問題のプラグインを無効化
「BackWPup」は定期的にバックアップを取得してくれる便利なプラグインですが、今回はエラーの原因となっていました。
再びFTPで接続し、同様の手順で「BackWPup」を無効化した状態のまま にしました。
原因は特定できなかったため、しばらく様子を見ることにしました。
投稿ページが 404 エラーに…!?
サイトのトップページや他のコンテンツが正しく表示されるか確認したところ、投稿ページや固定ページが表示されず、「404 Not Found」エラーが発生 しました。
404エラーとは?
404 Not Found(404エラー)とは、Webサーバーがリクエストされたページを見つけられないことを示すHTTPステータスコードです。
原因は .htaccess
ファイル でした。
先ほどバックアップを取った後に削除した .htaccess
が存在しないため、パーマリンク設定が正しく機能しなくなったのです。
.htaccess
の復旧方法
この問題の解決方法はとても簡単です。
- WordPressの管理画面にログイン
- 「設定」 → 「パーマリンク」 を開く
- 何も変更せずに 「変更を保存」 をクリックする
これだけで .htaccess
が自動的に再生成され、投稿ページや固定ページが正常に表示されるようになります。
まとめると
今回のエラーの原因と対応策
原因 | 対応策 |
---|---|
プラグインの更新による重大なエラー | FTPでplugins フォルダをリネームし、一括無効化後に1つずつ有効化して原因を特定 |
BackWPup プラグインが原因 | プラグインを無効化し、しばらく様子を見る |
.htaccess の削除による404エラー | 「設定」→「パーマリンク」→「変更を保存」 で復旧 |
今後の対策
- 定期的なバックアップをとっておく。問題が起きたらバックアップを取得する
- 問題が起こった際にすぐ対応できるよう、FTPの操作方法を把握しておく
- エラー発生時の状況をメモしておき、対処法を蓄積する
- .htaccess などの重要ファイルを削除する前に、影響を確認する
今回のように、WordPressで突然「重大なエラー」が発生すると、つい焦ってしまいがち です。
しかし、冷静にバックアップを取り、1つずつ確認しながら対応すれば、必ず復旧できます。
「焦らず、落ち着いて対応する」 ことが最大のポイントですね。
トラブルが起こってもパニックにならず、まずは 「バックアップを取る」→「原因を特定する」→「適切な対応をする」 という流れを意識していきましょう!