Photoshopのオブジェクト選択を使って、商品を並べたバナーを簡単に作成しよう!
楽天市場やさまざまなシーンでよくみかける、写真(アイテム)の背景が取り除かれて、文字を中心にあちこちに配置されているタイプのバナーの作成をPhotoshopで行います。
まずは出来上がりから確認
横幅1280px、高さ720px(アスペクト比16:9) 解像度72ppiのアイキャッチにも使えるバナーサイズです。Photoshopの「埋め込みを配置」「オブジェクト選択ツール」「レイヤーマスク」「スマートオブジェクトに変換」を活用する方法で作成します。この手法なら、別画面で範囲選択をしてコピー&貼り付けする作業を省けるので、スムーズかつ初心者でも取り組みやすい工程になっています。
新規ガイドレイアウトを作成
新規ファイルから、幅1280px 高さ720px を作成し、アイテムが綺麗に配置されるように、ガイド線を作成します。
メニューバー>表示>新規ガイドレイアウトをクリックし、列は4、行は2を指定しておきます。その際にマージンは無しで、列を中央に揃える、既存のガイドは消去しておきましょう。
背景に強めの色を指定
バナーに配置する写真(アイテム)の背景を取り除いた際に、綺麗に取り除けているかどうかが白い背景では、わかりにくいので、ここでは、レイヤーパネルの下部に並んでいるボタン「塗りつぶしまたは調整レイヤー」から、ベタ塗りを選択し、背景の色を指定しておきます。
調整レイヤーとしてベタ塗りを使用すると、単色で画像やレイヤー全体を覆うことができ、後で簡単に編集や調整が可能です。
- レイヤーパネル下部の「調整レイヤーの追加」アイコン(円の半分が白黒になっているもの)をクリック。
- 「単色」を選択。
- カラーピッカーが表示されるので、好きな色を選択し「OK」をクリック。
- 作成されたレイヤーはマスクが付いており、選択範囲やブラシを使って部分的に塗りつぶしを適用することが可能。
- レイヤーモード(乗算、オーバーレイなど)を変更すると、画像と自然に馴染む効果を出せる。
写真(アイテム)を配置
事前に用意しておいた商品写真を配置します。メニューバーの 「ファイル」>「埋め込みを配置」 を選択し、フォルダから写真を選びましょう。配置が完了すると、写真の上に 「×」と「○」 が表示されるので、確定するために Enterキー を押すか、○をクリック してください。その後、写真を画面の左上あたりに移動させておきます。
埋め込みを配置とは?
外部ファイルを現在のPhotoshopファイル内に取り込む方法の一つです。埋め込まれたファイルは現在のファイルに含まれ、読み込み元の外部ファイルが削除されたり変更されても影響を受けません。スマートオブジェクトとして扱われ、サイズ変更やフィルターの適用も画質を劣化させずに行えます。
埋め込みを配置とリンク配置の違い
メニューバー>ファイルの中には、埋め込みを配置とリンク配置というのがあります。
リンクを配置は、外部ファイルをリンクとして配置し、元ファイルが更新されるとPhotoshop内にも反映される。元ファイルが変更される可能性がある場合は、リンクを配置にしておくと便利です。
オブジェクト選択ツール
左側にあるツールバーの オブジェクト選択ツールをクリックします。
マウスで靴を囲むようにドラッグすると、黒い靴の部分のまわりが、点線となり選択されたのがわかります。
オブジェクト選択ツールとは?
AIを活用し、画像内の特定のオブジェクトを自動的に認識して選択します。対象のオブジェクトを囲むようにクリック&ドラッグして選択範囲を指定すると、自動的にオブジェクトが認識され、選択範囲が作成されます。
レイヤーマスクを設定
範囲選択されている状態で、レイヤーパネルの下にあるボタンの中の「レイヤーマスク」をクリックすると上の図のようになります。若干大きいので、四隅のバウンディングボックスをドラックして大きさを調整しておきましょう。
レイヤーマスクとは?
レイヤーの一部を隠したり、表示したりするための機能。レイヤーマスクを使用することで、画像を削除せずに一時的に非表示にできます。白(表示)と黒(非表示)を使って、画像のどの部分を表示するかを制御します。
レイヤーマスクを使った微調整
レイヤーマスクを使うと、後から範囲選択の調整が可能です。ブラシツール(B
)を使用して、マスクを手動で編集します。レイヤーマスクのサムネイルをクリックした状態で、白色で塗ると隠れていた部分が表示され、黒色で塗ると表示されている部分が隠れます。これらを使って微調整を行います。
スマートオブジェクトに変換
現在のレイヤーを見ると、写真の横にレイヤーマスクが適用されています。この状態では、黒い部分が範囲選択外(隠れている部分)、白い部分が範囲選択内(表示されている部分)を示しています。そのため、実際の写真全体のサイズが基準となり、靴の幅に合わせたバウンディングボックス(囲む線)が表示されていない状態です。
このままでも作業は可能ですが、少し扱いにくい場合があります。そのため、該当のレイヤーを右クリックして「スマートオブジェクトに変換」を選択しておくと便利です。スマートオブジェクトに変換することで、扱いやすさが向上し、後からの編集もスムーズになります。
バウンディングボックスが靴の幅になりました。レイヤーマスクの調整を行いたい時は、レイヤーサムネイルのスマートオブジェクトサムネイルをダブルクリックすると編集モードに入れます。
繰り返し作成し配置してみましょう。
さまざまなアイテムを配置して、整えましょう。文字や仕上げは動画でも解説していますので、ご確認ください!