Webデザイナーだったら、IllustratorとPhotoshopどちらでバナーを作りますか?
IllustratorとPhotoshopどちらで作りますか?
バナーを作成する際、Webデザイナーがよく直面する疑問のひとつに、「AdobeのPhotoshopとIllustrator、どちらを使うべきか?」というものがあります。クライアントや案件の特性によって異なりますが、デザイナーは、結局その内容に合わせて、作りやすいツールを選んでいます。
私はIllustratorの方が操作に慣れているので、イラレで作りたいのですが、依頼内容に写真掲載とあったので、Photoshopで作成した方がいいでしょうか?
そうですね。クライアントワークでは、依頼主より納品する指定の形式が決められていて、PSDだったら、Photoshop形式。AIだったらIllustrator形式です。どちらでも可という場合もありますよ。
jpeg形式としか言われていません・・・
では、どちらで、作成されてもいいですよ。その場合、写真の細かい加工や素材からの切り抜きが多い場合は、Photoshopで作った方がベストです。イラストや図形が多い場合は、Illustratorの方が向いている場合もありますよ。
写真がある場合、Illustratorで作成すると、困る点とか時間とかかかりますかね?
うーん バナーの内容で、ツールの向き不向きがあります。両方使う場合もありますよ。ベースはPhotoshopで作成して、ところどころIllustratorで作成したオブジェクトを貼り付けるということもあるし、その逆もあります。下記にIllustratorで作成した方が向いているバナーやPhotoshopが向いているバナーをまとめますね。
はーい
Illustratorが得意とするバナー制作の特徴
Illustratorは、特にイラストやオブジェクトを多用したバナー制作に適しています。例えば、ベクター形式で描かれるイラストや幾何学的なデザイン要素、細かな配置が求められる場合に、Illustratorはその強みを発揮します。また、「袋文字」と呼ばれる文字の外枠を2重・3重に重ねる装飾は、Illustratorが得意とするアピアランス加工のひとつです。このような装飾をPhotoshopで行うことも可能です。主にレイヤースタイルの「境界線」機能を利用したらできます。しかし、Photoshopでは設定や編集がやや複雑になる場合がありますね・・・
たとえば、「コンビニ感覚 ジム 24時間」などの文字を大胆にデザインした凝った装飾では、Illustratorの方が効率的で柔軟な表現が可能です。Photoshopは写真加工に優れるものの、テキストやイラストの複雑な組み合わせを伴うデザインでは、作業が煩雑になりやすい傾向があります。そのため、バナーの内容やデザイン要件を考慮し、IllustratorとPhotoshopを使い分けることが重要です。
Photoshopが得意とするバナー制作の特徴
Photoshopは、主に写真加工や編集を得意とするツールとして知られています。たとえば、写真の被写体を選択して背景を変更したり、別の写真と合成したりする作業が簡単に行えます。また、明るさやコントラスト、彩度などの色調補正も細かく調整できるため、写真を活用したバナー作成に適しています。さらに、写真やグラデーションを美しく融合させる描画モード(ブレンドモード)は、Photoshopならではの機能であり、デザインの幅を広げるためによく使用されます。
一方、Illustratorのような細かいオブジェクトの配置や複雑なイラスト作成には向いていません。Photoshopにも「シェイプツール」があり、簡単な図形の作成は可能ですが、精密なイラストやベクターデータを駆使するデザインには制約があります。そのため、Photoshopは写真を中心としたデザインやリアルな質感を重視したバナー制作に適しており、Illustratorとは異なる強みを持っています。
PhotoshopとIllustratorを組み合わせた効率的なバナー制作
バナー制作では、PhotoshopをベースにしながらIllustratorを活用する方法がよく採用されます。具体的には、バナー全体の構成や写真の加工、背景のデザインはPhotoshopで作成し、イラストや複雑な図形、袋文字やアウトラインを施した文字、ロゴなどの要素はIllustratorで作成する形です。
Illustratorで作成した要素をPhotoshopに取り込む際は、スマートオブジェクトとして貼り付けるのがおすすめです。スマートオブジェクトを使用すると、Photoshop上で配置やサイズ調整を行った後でも、元のIllustratorデータを保持したまま編集が可能です。この方法により、デザインの柔軟性が高まり、修正が求められる場合にも迅速に対応できます。このワークフローを活用することで、PhotoshopとIllustratorのそれぞれの強みを最大限に引き出し、効率的かつ高品質なバナーを作成することが可能になります。
PhotoshopやIllustratorを使わずにバナーを作成する方法
最近では、PhotoshopやIllustratorの代表的なツール Adobeの製品を使用せずにバナーを作成する場合も多く見られます。
Canvaを使う
初心者からプロまで幅広く使われるデザインツールで、テンプレートやドラッグ&ドロップの操作が充実しています。Canvaは無料プランでも豊富な素材が使えるため、シンプルなバナーからカラフルなデザインまで手軽に作成可能です。テンプレートが豊富、直感的な操作 SNSバナーや広告バナー
Figmaを利用する
Figmaはクラウドベースのデザインツールで、共同編集が可能です。UI/UXデザインに適していますが、シンプルなバナーやプロトタイプ作成にも利用できます。プラグインを使用すれば、イラストやアイコンを素早く追加できます。リアルタイムの共同編集、プラグインの拡張性 Webバナーやモバイル向けデザイン
PixlrやPhotopeaなどのオンラインエディタ
これらはPhotoshopに似たインターフェースを持つブラウザベースの画像編集ツールです。無料で基本的な編集機能を提供しており、写真加工や文字入れも可能です。無料で使用可能、Photoshopのような操作性 写真加工やロゴ入りバナーの作成