WordPress で「簡単にお引越し」が可能なプラグイン All-in-One WP Migration
WordPressはお引越しが結構大変
WordPressサイトの引っ越し(移行)は、一見シンプルに思えるかもしれませんが、いくつかの理由で大変になることがあります。
サイト構造が複雑
WordPressサイトは、データベースとファイルが連携して動作する仕組みです。
- データベース:投稿内容、ページ、ユーザー情報、設定データなどを保存。
- ファイル:テーマ、プラグイン、画像、CSS、JavaScriptなどのリソース。
これらを正確に移行するには、データベースのエクスポート・インポートやファイルのコピーが必要です。特に、相互に依存する情報が崩れるとサイトが正常に動作しなくなることがあります。
URLやパスの問題
WordPressはサイトのURL(ドメイン名)に依存する部分が多く、引っ越し先でURLが変更になると以下のような問題が発生します
- 画像やリンクが「404エラー」になる。
- データベース内のURLが古いまま残り、サイトが正常に表示されない。
データベース内のURLを新しいものに書き換える必要があります。
サーバー設定の違い
移行元と移行先のサーバー環境が異なる場合・・・
- PHPやMySQLのバージョンが異なり、互換性の問題が発生。
- 必要なモジュールが不足している。
- ファイルのパーミッション(アクセス権)が変更され、サイトが動かない。
特に初心者にとって、これらの設定やエラーメッセージを理解して修正するのはハードルが高いです。
プラグインやテーマの互換性
移行先のサーバーでプラグインやテーマが正常に動作しない場合があります。原因としては:
- 古いプラグインが新しい環境に対応していない。
- カスタムテーマが特定のサーバー環境に依存している。
移行後にサイトが正しく表示されない、機能が使えないといった問題が発生する可能性があります。
手作業の負担
手動で移行を行う場合、以下の手順が必要です:
- サイトデータのバックアップを取得(データベース&ファイル)。
- データベースのエクスポート&インポート。
- wp-config.phpの編集。
- ドメイン変更に伴うURLの修正。
- サーバーにデータをアップロード。
これらのプロセスはミスが起きやすく、初心者には大変な作業です。
解決策としてのプラグイン・・・
これらの課題を簡単に解決する手段として、All-in-One WP Migrationのようなプラグインがあります。このプラグインを使えば、データベースやファイル、URLの修正も自動で行われるため、手間が大幅に省けます。ただし、プラグインを使う場合でもファイルサイズやサーバーの制限には注意が必要です。
All-in-One WP Migrationとは?
All-in-One WP Migrationは、WordPressサイト全体を簡単にエクスポート・インポートできるプラグインです。
- サーバー移転
- テスト環境の構築
- 定期的なバックアップ
使い方がシンプルで、FTP転送の知識がなくても利用できる点が初心者にも支持されています。
FTPって何?という方は、下記のFTP転送のアップロード方法を参照ください!
プラグインのインストール方法
- WordPressの管理画面にログインします。
- 左メニューから「プラグイン」→「新規追加」をクリックします。
- 検索バーに「All-in-One WP Migration」と入力し、表示されたプラグインを「今すぐインストール」します。
- インストールが完了したら「有効化」をクリックします。
プラグインをインストールする際は、最終更新日や、使用中のWPバージョンと互換性があるかどうか確認しましょう。
他のおすすめプラグインは下記を参照ください。
サイトのエクスポート(バックアップ)方法
管理画面の左メニューから「All-in-One WP Migration」→「エクスポート」を選択します。
All-in-One WP Migrationの無料版では、ファイルのみの選択となります。
「エクスポート先」をクリックし、「ファイル」を選びます。
上記の画面が出ますので、しばらく待ちましょう。
プラグインが自動でサイトデータをエクスポートし、ダウンロードリンクが表示されます。
ダウンロードボタンをクリックしてエクスポートファイル(.wpress)をダウンロードします。
上記のような緑枠のがダウンロードボタンです。クリックすると、ファイルの保存ができます。閉じるボタンをクリックしてもダウンロードできませんので注意しましょう。ダウンロードする際に許可が必要な場合もあるので、保存の許可をパソコン側で行いましょう
サイトのインポート(復元)方法
移行先のWordPress環境に、All-in-One WP Migrationをインストールして有効化します。
左メニューから「All-in-One WP Migration」→「インポート」を選択します。
「ファイルをドラッグ&ドロップするか、クリックして選択」をクリックし、エクスポートファイル(.wpress)をアップロードします。
アップロードが完了したら「続行」をクリックし、開始します。インポートを実行され、プロセスが終了すると、「完了」のメッセージが表示されます。
インポートのあとは、エクスポートされたWordpressが上書きされていますので、引越し元のID・パスワードでログインをしなおします。
注意点 ファイル容量
- ファイルサイズ制限:無料版ではアップロード可能なファイルサイズが300~512MBに制限されています。より大きなファイルを扱う場合は、拡張機能や有料版が必要です。
- PHPバージョン:移行先サーバーのPHPバージョンが異なる場合、エラーが発生することがあります。事前に確認しましょう。
アップロード可能サイズが超えた時
WordPressサイトの移行時、画像ファイルが大量にあるとエクスポートファイルが大きくなり、All-in-One WP Migrationの無料版では、容量を超えてできない場合があります。この場合、画像だけをエクスポートから除外する設定を行ってみましょう。
除外設定の概要
All-in-One WP Migrationには、特定のデータをエクスポートから除外するためのオプションがあります。これにより、画像ファイル(通常はwp-content/uploads
に保存)をエクスポート対象から外すことが可能です。
画像を除外する手順
エクスポート画面を開く
WordPress管理画面の左メニューから「All-in-One WP Migration」→「エクスポート」を選択します。
高度なオプションを展開
エクスポート画面にある「高度なオプション」をクリックして設定項目を表示します。
除外するデータを選択
高度なオプション内にチェックボックスが表示されます。今回はメディアライブラリをエクスポートしないにチェックを入れます。
このオプションを有効にすると、wp-content/uploads
フォルダ内のすべての画像がエクスポートから除外されます。
エクスポートを実行
「エクスポート先」から「ファイル」を選択し、エクスポートを実行します。生成されたエクスポートファイルには、画像以外のデータ(プラグイン、テーマ、データベースなど)が含まれます。
画像ファイルを別途移行する方法
画像を除外した場合、移行先で画像を手動でアップロードする必要があります。
手動で画像を移行
- FTPクライアントを使用
サーバーにFTPクライアント(例:FileZilla)を使って接続します。 - 画像フォルダをコピー
元のサーバーのwp-content/uploads
フォルダをダウンロードし、新しいサーバーの同じ場所にアップロードします。 - パスを確認
移行後も画像が正しく表示されているか確認します。
同様にプラグインを除外した場合は、サーバー上のwp-content/plugins
フォルダに保存されています。このフォルダ内に各プラグインごとのサブフォルダが存在し、プラグイン本体のコード、設定ファイル、リソース(画像やCSS、JavaScriptなど)が格納されています。
FTP設定は下記のページをご参照ください。